スマホ動画の初心者卒業!?押さえておきたい映像制作3つの基本
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最近では、iPhoneやAndroidスマートフォンのカメラが高性能になり、スマホだけで動画作品を作ること不可能ではなくなってきました。さらに、映像についての基礎的な知識があれば、初心者っぽい作品を脱却できるはずです。今回は、スマートフォンを使った動画作品づくりのコツについてご紹介します。
※トップ画像クレジット:
© AniriAnA – Fotolia.com https://jp.fotolia.com/id/38455672
最近はフルHD画質の動画が撮影できるスマートフォンも登場し、スマホカメラの高性能化が進んでいます。
iPhoneで撮影した動画でも、被写体が魅力的だったり、コンセプトが面白かったりすれば、十分作品として成立するのです。
こちらの動画は、MdN Design Interactiveの特別企画で制作された作品。気ままな猫ちゃんを至近距離から撮影したiPhoneの動画を、巧みにつなぎ合わせてストーリーを構成しています。
まず最初に紹介したいコツは、撮影前に「絵コンテ」を作成すること。
シーンごとに、人物や大道具、小道具の位置関係、人や物の動き、セリフ・ナレーションの内容など、どんな映像なのかを具体的に書きます。例えるなら、作品のコンセプトやアイデアを具体的な内容に落とし込んだ「設計図」といえるでしょう。
この絵コンテをしっかり書いておけば、実際に撮影の準備をする時に必要なロケーションや道具類、撮影のセッティングなどが明確になり、作業効率が高まります。
特に、撮影から編集までの各工程を複数の人間で進める場合は、この絵コンテを共有しておくことがとても大切になります。
また、各カットごとのだいたいの秒数を決めて書いておくと、あとで編集する際に迷うことが少なくなります。
■三脚などでスマホを固定する
撮影の基本は、カメラを固定することです。
スマートフォンは携帯性にすぐれるので、手持ち撮影がやりやすいのですが、どうしても画面がブレてしまって画質低下につながりますし、手ブレした動画を長時間見ていると、酔ってしまう恐れもあります。
そこで、市販のスマートフォン用ホルダーを使ってカメラアングルを固定します。
こうすることで背景が静止し、人物などの動きが明確になります。写真のホルダーは、カメラ用の三脚に取り付けできるもので、さまざまな三脚で使用できます。
スマホを固定することは風景に対しても有効で、条件によっては、景色のディテールや時間の流れ、その場の空気感といったものも表現できます。
特に、タイムラプス動画を撮影する場合は、スマホを固定しておくことがより大切になります。
止まっている背景と動いている人や物の対比が、タイムラプスの大きな魅力の一つなのです。
もし、手持ちでタイムラプス動画を撮影すると…
これはこれで映像としてありなのかも知れませんが、やはり見ていて酔ってしまいますね。。
両手でしっかりとスマホをホールドしていたとしても、歩いたり走ったりすると、どうしても震動で画面がぶれてしまいます。
そんな時、手持ち撮影でブレの少ない映像が撮影できるアイテムがあります。
(出典:http://www.amazon.co.jp/)
・サンコー 3軸電子制御カメラスタビライザー
手持ち撮影でカメラを急に動かしたりしても、大きなブレがほとんど生じず、安定したカメラアングルが維持できるもので、iPhoneに対応したこちらの商品以外にも、各社からさまざまな製品がリリースされています。
スタビライザーを装着して撮影しながら走ってみて、その効果を見比べることのできる動画です。
手に持っているとは思えないほど安定していますね。動き回るペットや子供を追って撮影したり、ホルダーで自転車などに固定して、迫力ある走行動画を撮影したりと、さまざまな使い方ができそうです。
■編集ソフトで必要な部分だけをつなげる
撮影が終わったら、動画素材をつなげて1本の作品にする「編集」を行います。PCに取り込んで、PCの編集ソフトを使うのもいいのですが、専用のアプリを導入することで、スマートフォン上で編集を完結させることもできます。
iPhoneであれば、Appleから提供されている「iMovie」が定番ですね。
iPhone内にある動画・写真を効率よく取り込んで、直感的操作で切り貼りしてつなげることができます。旅行、ドキュメント、家族などのイメージに沿ったテンプレートを使えば、短時間でまとまった作品を作ることができそうです。
・iMovie(iPhone用)
【iTunesが開きます】
また、Android向けにもさまざまな動画編集アプリがありますが、高い人気を誇るのが「キネマスター」です。
こちらも、さまざまなテンプレートを揃えていて、多機能な編集アプリになっています。
・キネマスター(Android用)
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.nexstreaming.app.kinemasterfree&hl=ja
いずれのソフトを使うにしても、編集作業の基本は絵コンテで示した通りに映像をつなげていけばいいのですが、その際、しっかりプレビューを見て、「必要な部分」だけを切り取って使うようにしましょう。
なぜなら、絵コンテで示した「視聴者に見せたい部分」というのは、1カットあたりでせいぜい数秒から十数秒程度のはずで、撮影したままの動画素材には、それ以外の不要な部分が含まれているはずです。それらをノーカットで順番通りにつなげただけでは、往々にして冗長な印象になったり、なかなか感情移入できなかったりするものです。
そこで、編集作業では、使いたいシーンの一番おいしいところを切り取って、テンポよくつながるように並べてみましょう。それでも「何か足りないな…」と感じたら、撮っておいた素材を見返して、もう少し長めに切り取る、あるいは別のカットを足すといった形で修正していくと良いでしょう。
逆に言えば、一番いいところを切り取って編集するのが前提ならば、撮影時にはさまざまなアングルや演技、セリフ回しなどを試して撮っておいて、あとで一番いいところを使う…といった進め方も可能です。
本格的な機材がなくても、自分のアイデアと創意工夫で、人を感動させる作品をつくることは可能です。ぜひ、気軽に映像制作にチャレンジしていただければと思います。
他にも、音楽や効果音、色調補正などを加えることで、さらに感情に訴える映像をつくることができるのですが、それらはまたの機会に…。
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