キーが戻らなくなったデスクトップ用キーボードの、超簡単な応急処置法
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仕事や作品づくりなどでデスクトップPCのキーボードを酷使していると、特定のキーが沈んだまま戻らなくなってしまうことがよくありますね。我慢して使っているとストレスがたまりますし、やがては完全に戻らなくなって使用不能になってしまう恐れも。忙しくてキーボードを買い替えたり修理したりする時間がない方のために、今回は簡単にできる応急処置の方法をご紹介したいと思います。
※本記事でご紹介する方法は、メーカーが想定する対処法ではありません。この記事を読んで行った行為によって損害が生じた場合にも、当ブログ編集部、筆者、メーカー・販売店はその責を負いかねます。
ごく一般的なデスクトップ用キーボードは、この写真のようなタイプですよね。PC本体、ディスプレイ、マウスなどとのセット販売などでついてくるもので、プラスチック製のいかにも安価な造りのものが多いと思います。
この個体は仕事仲間が使っているデスクトップPCに付属のものですが、仕事でグラフィックソフトを使っているためZキーを酷使しすぎていて、キーを押してもなかなか浮き上がってきません(買って2年も経っていないそうですが、キーに印刷された文字も消えかかっています)。キーを押せば反応はしてくれますが、タッチの感覚は決して気持ちのよいものではありません。
グラフィック・映像制作などのソフトで長時間作業するような環境だと、ショートカットキーを頻繁に使うため、特定のキーがこういう状態になると、よく聞きます。
そこで、「新しいキーボードに買い換える前に、自力たちで何とかできないか?」と試行錯誤した結果、とても簡単な応急処置法を見つけました。
「戻らないキー」の原因はゴム部品の劣化
マイナスドライバーとつまようじ。これだけです。
まず、戻らなくなったキーの下側にドライバーを差し込み、キーを取り外します。ドライバーはゆっくりと動かしましょう(急に動かすとキー自体を破損する恐れがあります)。差し込んだドライバーをゆっくり回すような感じで動かすのがおすすめです。
一般的なメンブレンキーボードの場合、キーの下にゴム部品(ラバードーム)が入っていて、押されたキーを押し戻す仕組みになっているのですが、酷使されたこのキーのラバードームを、つまようじを使って取り出してみると…
劣化してベコベコになってます!
キーが戻らないのはこのラバードームの傷みが原因でした。さて、このラバードームをどうしたものか?
一見、アロンアルファなどでは治りそうにありません。そこで考えたのが、
「使わないキーの下にあるラバードームを移植する」方法です。
使わないキーからゴム部品を移植する
キーボード全体を見渡してみて、一度も押すことのなさそうなキーを探してみましょう。
このPCの持ち主に聞くと、[Home]キーは一度も使ったことがないし、今後も使う可能性はないというので、この[Home]キーからラバードームを移植することにしました。
ドライバーで[Home]キーを取り外して、つまようじでラバードームを取り出します。たこ焼きをひっくり返すように、つまようじの先でパーツの周囲をぐるっと回してやるような感じで動かすと取り出しやすいです。
問題のZキーの下部に、ラバードームを埋め込みます。つまようじの尖っていない方でつついてみて、問題なく反発するかどうか確認しましょう。
あとは、キーをはめ込んで作業完了。正常なキーの戻り具合になりました。
だめになった方のラバードームは、[Home]の下に埋め込みました。ちょっとキーが沈んだ状態ですが、使わないキーなので特に問題なしです。
ご覧の通り、やってみればどうということのない解決法ですが、時間がない時や、キーボードを買い換える予算がない場合には役に立つかも知れません。
ただ、ラバードームが劣化して戻らなくなるキーが増えてくると、移植のために犠牲にできるキーがなくなってしまいます。そうなったらいよいよ買い換え時でしょう。
(使っていない他機種のキーボードから移植する、という手もありますが、ラバードームのサイズや形状の点で互換性はなさそうですので、決してお薦めできません)
また、この方法は、キーの下にラバードームがはめ込んであるだけの、単純な構造のキーボードにのみ有効なやり方です。ノートPCや薄型のキーボードによく見られるパンタグラフ式のキーボードだと、同じようにはできないかも知れませんので、一度キーを外した段階で内部の構造をよく確認してみて下さいね。
当ブログでは他にも、「キーボードにお茶をこぼしてしまった時の応急処置(体験談含む)」や、「だめになってしまったMacBook Airのキーをお得に修復する方法」をご紹介していますので、あわせて参考にしていただければと思います。
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