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作り方・コツ

インパクトある特殊印刷のフライヤーやカード、制作依頼のポイント

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こんにちは。先日の記事で、小さくてもインパクトのある、優れたデザインのショップカードの実例をまとめてご紹介しました。今回は、こうした個性的なカードを制作依頼するにはどうしたらいいのか?というアイデアについてご紹介したいと思います。

1. 「デザイナーズファイル」から依頼する

知り合いや取引先などで対応してくれるデザイナーがいる場合は相談に乗ってくれる可能性がありますが、そういったつてが全くないか、あるいは制作依頼をすること自体が初めての方もいらっしゃると思います。

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そんな時は、
以前の記事でご紹介した、『MdNデザイナーズファイル』で探してみましょう。

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MdNデザイナーズファイルは、それぞれのデザイナーやデザイン事務所の制作実績を画像で見ることができるので、フライヤーやカードなどをたくさん手がけているデザイナーを絞り込んでいって、作りたいイメージに近いデザインをしている方にコンタクトを取ってみると良いでしょう。

まったく面識のない相手でも、「MdNデザイナーズファイルを見たのですが」と電話やメールで伝えれば、スムーズにお話ができるはずです。

2. コンセプトを明確にする

次は、依頼の段階で押さえておきたいポイントです。
最初の打ち合わせで、フライヤーやカードのターゲット層や目指す効果(周知、来客、売上UPなど)、印刷数量、配布範囲(地域)などを確認することと思いますが、同時に作りたいもののコンセプトをデザイナーに明確に伝えましょう。

商品そのもののコンセプトでもいいですし、「こういうストーリーで相手に伝えたい」といった構想のようなものでもいいと思います。

例えば、
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こちらのカードは、先日の世界のビールのデザインの記事でご紹介した、国産クラフトビール「GARGERY」のフライヤーです。

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裏面に小説家描き下ろしのショートストーリーが載っていて、そのなかに登場するペンギンを、表面のイラストに登場させているのです。こうして、イラストと小説でビールブランドの世界観に引き込んでいこうというコンセプトになっているのですね。

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こちらのフライヤーは、A3サイズを2つ折にしてA4チラシのサイズにまとめていますが、その表紙にあたる部分はブルー1色のシンプルなデザイン。アートイベントのテーマを線画の形状で表現しています。もちろん、言葉のキャッチフレーズも入っているのですが、アートイベントだからこそ、視覚の力でシンプルに印象づけるというコンセプトになっているのだと考えられます。

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先日の記事でご紹介したこちらのフライヤーは、裏面が4枚のショップカードになっていて、切り取って持ち帰ってもらえることができるのです。「なるべく多くの人に知ってもらいたい」「気軽に問い合わせてほしい」という思いを形にした作品といっていいでしょう。

デザイナーは、クライアントが伝えたいことをビジュアルで表現するプロフェッショナル。
商品やビジネス、イベントなどに込めた思いやビジョンをデザイナーとうまく共有することで、イメージしていた以上のデザイン案を出してくれるケースも少なくありません。

3. 「なるべく安く」ではなく、具体的な予算を提示する

フライヤーやカードを作るには、デザイン料、印刷加工代、配送費など、さまざまな費用がかかりますから、誰しも安く済ませたいと思うはずです。

しかしながら、インパクトのある特殊印刷などを取り入れたデザインの場合、特殊加工の分で費用が上乗せされますので、より多くの予算が必要になります。
「そこを何とか、安くしてよ」と、ただ安さを追求するだけのコミュニケーションでは、デザイナーも印刷所も、高いモチベーションを発揮することは難しいでしょう。

もっとも理想的な方法は、出せる予算を最初にはっきり伝えることです。

予算が決まっていれば、デザイン上の工夫でコストを調整しつつ、予算の範囲内でもっとも効果的な印刷物を作ることが可能になります。何より、お互いが納得して仕事に向き合うことができるので、相互の信頼関係を築くことができ、結果としてクオリティの高い成果物を生み出すことにもつながるでしょう。

例えば…
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ゴールドのメタリックインキで豪華な印象の、ファッションブランドのフライヤーですが、ゴールドのほかは紺色のインキ1色のみで印刷しています。通常のカラー印刷は4色ですから、高価なメタリックインキを使う代わりに、色の数を減らしてコストを調整しているのです。

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先日の記事でご紹介した、変わった形のフライヤーは、特殊な型抜き加工が必要な印刷物ですが、こちらも色の数をグリーン・ブラックの2色に絞ることで、コストが膨らみ過ぎないように工夫しています。

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こちらはデザイン史セミナーのフライヤーで、通常のフルカラー印刷で作られていますが、とても安価なわら半紙を使っています。安価な紙でも、デザインとのマッチングで、風合いの良さが伝わってくるので、思わず手に取りたくなる魅力があります。

予算の少ない案件でも、効果的な印刷物を作るテクニックがたくさんあることがお分かりいただけましたでしょうか?

デザインだけでなく、あらゆる仕事について同じことがいえると思いますが、やはり、制作を依頼する相手と良好な信頼関係を築くことが、より良いものづくりを実現する原動力になります。今回のようなクリエイティブ分野の依頼や発注が初めての方も、以上の3点を参考にして、効果的な印刷物を作っていただければと思います!


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佐藤勝

佐藤 勝Writer

ライター/編集者/何でも屋。Web、デザイン、映像、アート、観光などの記事執筆や、企業・団体のコンテンツ制作など、色々やらせていただいております。 INSPIでは、生活やビジネスに役立つものづくりの情報から、面白スポットやまちづくりまで、さまざまなテーマの記事をお届けします。
http://lamp-creative.com/

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