手応え十分!自分をダイレクトに表現するアートブック「ZINE」の作り方(下)
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こんにちは。お待たせいたしました。前回の記事「手応え十分!自分をダイレクトに表現するアートブック「ZINE」の作り方(上)」に続きまして、レイアウト〜印刷〜仕上げまで、ZINEの作り方を実践でご紹介します。
[step7] レイアウトする
写真素材の補正がひと通り終わったら、原稿をレイアウトしていきます。私は自宅のMacにレイアウトソフト「Adobe InDesign」があるので、これを使ってやってみます。もちろん、他のレイアウトソフトでも構いませんし、極端な話、切り貼りをしてコピー機で印刷してもOKです。
レイアウトの基本形はページ全面いっぱいに写真を載せる形にしますが、中盤のアクセントとして、2ページぶち抜きのレイアウトを何箇所か取り入れてみました(その仕上がりは後で確認します)。
[step8] 印刷する
レイアウトがでいたらいよいよ印刷へ…あ、そういえば、冊子にするならちゃんと面付けしないとな。
順番通りに片面印刷して、全部の紙を2つ折にして閉じれば、子どもの頃に学校で作ったような冊子にはなるのですが、それだと紙がかさばってしまいます。
全体を両面印刷して、まとめて折った時に内容がページ順に並ぶように割り付ける「面付け」の作業が必要になります。
Macからうまく面付けできる方法がないかな、と思って調べてみたら、ありました。
http://helpx.adobe.com/jp/acrobat/kb/cpsid_91498.html
出来上がったレイアウトをPDFにして、Acrobatから「小冊子の印刷」で出力すると、面付けされた状態で印刷できることが分かりました。これは便利。
もし、コピー機で印刷する場合は、一度普通に出力して貼りあわせて仮に綴じてみて、レイアウトしたページを入れ替えましょう。
[step9] 製本する
印刷がうまくできたら、製本に取りかかります。今回は「中綴じ」といって、2つ折りにした用紙を開いて重ねて、折り目の部分でホッチキス止めするという、簡単な方法で製本します。ホッチキスは、事務用のもので十分ですが、大きめの針サイズのものがよいでしょう。製本用のホッチキスを使うと、さらにキレイで丈夫に仕上がります。借りることができそうなら、使ってみて下さい。
[step10] 装丁を仕上げる
ホッチキスで綴じたら、一応は完成。でも何だか、背中の余白がカッコ悪いなー。
そこで、装飾を兼ねて、マスキングテープで背中を覆うことにしました。
[step11] 完成!
ついに私のZINEが完成しました。自分にとって初めての、手作り写真集。ここまで頑張って作ると、愛着がわいてきます。ちょっと鑑賞してみましょう。
はい。完全に自己満足になってしまいましたが、やはり自分の作品がこうして形になるのは、手応えと達成感があります。
ただ、全てに満足という訳ではありません。自宅のプリンタでは画質が良くないし、自分で紙の切り抜きをしたので、どうしても冊子としての仕上がりはいまいち。逆に、それが作り手の温度感として楽しめる場合もあると思います。街の出力屋さんに頼めば、印刷から断裁・製本までやってくれる場合が多いので、今後は検討しましょうかね。
さて、2回にわたって実際にZINEを作ってみましたが、いかがでしたでしょうか?
「オレならこういう風に作って、もっとかっこいい作品にできる」「自分ならこんな冊子にしようかな」というように、アイデアや創作意欲が湧いてきたなら嬉しいです。
もちろん、今回ご紹介した作り方はほんの一例。コンビニのコピー機で安上がりに済ませても良いですし、出力屋さんできれいに仕上げてもらうのもアリ。製本だって、綴じずにカードを重ねる形にして、パッケージするといった方法でも良いのです。
今回は表紙の仕上げにマスキングテープを使いましたが、布やビーズなどをコラージュしたり、ステンシルを使ってスプレーペインティングをするとか、ものづくりを楽しみながら色々工夫してもらいたいですね。
ただ、注意すべきポイントとしては、前回の記事でご紹介したように、「どんな仕様で、何ページで、どんな製本にするか」といった基本的なスペックを最初の段階で決めておいた方が、失敗が少なく済むと思います。
ぜひ、あなただけのZINEを作って、自分の世界観を自分の手で発信していただきたいと思います!
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