伊豆・下田の地域おこしを目指す、超ハイクオリティなご当地お菓子
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こんにちは。先日の記事でもご紹介したように、東京・渋谷ヒカリエ8階には地域振興とデザインに関するさまざまなスペースがあります。同フロアで47都道府県の地場産業や伝統工芸の逸品を取り扱う「d47 travel store」を訪れたところ、まるで本物の岩石と見紛(みまが)うような、ハイクオリティなご当地お菓子を見つけましたので、ご紹介したいと思います。
「d47 travel store」の一角に設けられたスペースで展示販売中です。
まず、お菓子を見る前に、岩石の見本を見てみて下さい。
伊豆半島の各所で見ることのできる地層や岩石そのものの色・形をしたデザインです。
伊豆・下田市の弁天島に見られる、「斜交層理」をモチーフにしたパイ。下田産の紅茶葉を使用しているとのこと。
パッケージの裏側には、このように詳しい説明書あり、「なるほどー」と、地質の知識も身につくという仕組み。
伊豆半島の付け根、三島市白滝公園の縄状溶岩をかたどったクッキー。地元・三島産のメークインを使用。溶岩のどろっとした動きも見事に再現しています。
伊豆市下白岩から出土する、有孔虫(レピドシクリナ)の化石をモチーフにしたヌガー。実物の化石は直径3〜5mmと小さいサイズのようです。実物の石と一緒に置くと、どちらが本物か分からないようなお菓子もあり、そのクオリティの高さに驚かされました。実際に試食してみると、味もなかなか良い感じです。
伊豆半島は南洋の火山島や海底火山の集まりが本州に衝突して形成されたため、変化に富んだ独特の地形や、火山の名残りを各地で体験することができます。2012年には「伊豆半島ジオパーク」として日本ジオパークネットワークに認定され、ガイドツアーをはじめとするさまざまな取り組みが始まっています。
この「ジオ菓子」シリーズを展開する「ジオガシ旅行団」はまさに、伊豆ジオパークのガイドツアーや体験プログラムを企画し、多くの人に伊豆の魅力を体感してもらう活動を行っているグループなのです。展示スペースでお話を伺った「ジオガシ旅行団」の鈴木美智子さんは、これらのお菓子のデザイン・商品を自ら手がけたご本人で、認定ガイドとしてさまざまなジオツアーの案内役をつとめているそうです。
「ジオ菓子」案内リーフレットには、それぞれのお菓子のモチーフとなった岩石や地層が見られる場所のマップと、それぞれのお菓子の原料となる地元素材が紹介されています。
観光客にジオツアーや体験プログラムに参加してもらい、その場所の石と同じ形の「ジオ菓子」を食べてもらう、といった楽しみ方を提案しているわけです。
「石にそっくりなデザインを再現しつつ、パッケージに合うサイズや詰め合わせとして使える日持ちの良さなどを実現するために色々工夫をしました。特に、地質学者の先生や、岩石集めの愛好者の方には大人気なんですよ」と鈴木さんは話します。
鈴木さんの説明によると、この蜂の巣のようなお菓子も、岩石なわけですが…実際のツアーでは、
こんな場所を体験することができます。この岩場を高いところから見下ろすと、
ほら、同じ模様ですよね。
年明けの2014年1月18日(土)には、この蜂の巣の「柱状節理」が見られる場所をはじめ、下田の自然と文化に触れることのできるジオツアー「海底火山x海の父ちゃん=漁師鍋」が予定されています。
参加費は5000円、AM9:50下田駅集合、動きやすく、しっかり防寒のできる服装を推奨しています(参加申し込みはまずメールで仮予約、折り返し、本予約の案内が届くそうです)。
翌月の2014年2月15日(土)にも「湧水x富士山の溶岩=うなぎ!」と題してジオツアーを予定しているそうで、鈴木さんのお話からは「お菓子」と「体験」を通じて地域の魅力を発信していこうという熱意が伝わってきました。
「ジオ菓子」は詰め合わせだけでなく、1個からでも購入してお試しができますので、気になる形のものを選んでみて下さい。この展示販売は19日(木)までですが、それ以降も「d47 travel store」内で3個入りの詰め合わせが販売されるとのこと。
他にも、京都大学総合博物館・ミュージアムショップや、下田市・伊豆市・三島市・伊東市・熱海市など静岡県内の各地で「ジオ菓子」が販売されていますので、ぜひお土産や贈り物に活用したり、地域おこしの企画・デザインの参考になさってみてはいかがでしょうか?
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