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作り方・コツ

ショップカードやフライヤーをより目立たせるコツは?

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こんにちは。今回は、ショップカードやフライヤー(DMも含む)のデザインのお話です。
当ブログ第1回で、DMデザインのアイデアを広げる書籍をご紹介させていただきましたが、今回は個人事業主や団体、サークルなどの活動で制作されることの多い、フライヤーやショップカードのデザインで、他より目立つデザインのコツについてご紹介します。

皆さんが制作されたフライヤーは、手配りや郵送で直接相手に届ける場合もあるでしょうが、実際はライブハウスやカフェのフライヤーコーナー、美術館やギャラリー、駅などにあるラックなどの場所に、他のフライヤーと一緒に設置されることが多いのではないでしょうか。

せっかくカッコイイデザインのフライヤーができても、さまざまなデザインのフライヤーと一緒に置かれると、何となく埋もれて見えてしまう…なんてこともあるかと思います。

もちろん、グラフィックの絵柄で強烈なインパクトを出す方法や、いたってシンプルなビジュアルで存在感を際立たせる方法もありますが、物理的にフライヤーを目立たせる方法がたくさんあります。多くのグラフィックデザイナーが使っているテクニックを、実例に沿って見てみましょう。

1.媒体のサイズを変える

ショップカードなら名刺サイズ、フライヤーならハガキサイズかA4サイズ、といったように、よく使われるサイズはだいたい決まっています。多くのフライヤーと同じサイズだと、一緒に並んだ時にどうしても、他と同列に見えてしまいます。
そこで、ショップカードなら、名刺より大きめ、あるいは小さめのサイズを、フライヤーならロングはがきサイズ、というように違いをつけることで、通りがかった人の目に留まりやすくなります。

ショップカードのサイズで違いをつけた例。上の列が名刺サイズです。下の列の左側は名刺2枚分のサイズ(普通は折って名刺サイズにするところを、あえてそのままに)、右側は天地を少し縮めて、小さなかわいらしさを演出。

ショップカードのサイズで違いをつけた例。上の列が名刺サイズです。下の列の左側は名刺2枚分のサイズ(普通は折って名刺サイズにするところを、あえてそのままに)、右側は天地を少し縮めて、小さなかわいらしさを演出。

はがきサイズのフライヤーでサイズを変えた例。左から2番目のロングはがきは、こうして並べると目立ちますよね。また、一番右のように、少し天地を詰めるやり方も。

はがきサイズのフライヤーでサイズを変えた例。左から2番目のロングはがきは、こうして並べると目立ちますよね。また、一番右のように、少し天地を詰めるやり方も。

通常のA4サイズのフライヤー(左)に対し、サイズを少し落とした例。小さくなった分、厚めの紙で存在感を高めています。

通常のA4サイズのフライヤー(左)に対し、サイズを少し落とした例。小さくなった分、厚めの紙で存在感を高めています。

2.用紙の形を加工する

型抜き加工で四角形の用紙の隅を丸く仕上げたり、凝った形にするのも効果的です。加工代金が余分にかかるため、少ない予算で実施する時は、色の数を減らすなどの工夫をするケースが多いですね。
サイズは他と同じでも、丸みがかかると可愛らしい雰囲気が出ますし、変わった形だと「何だろう?」と手に取りたくなります。

型抜きで特殊な形に加工したショップカード。名刺サイズより小さくなりますが、アピール力は高まります。

型抜きで特殊な形に加工したショップカード。名刺サイズより小さくなりますが、アピール力は高まります。

名刺サイズのショップカードですが、角丸加工でかわいらしさを演出。女性の心をつかみそうな感じです。

名刺サイズのショップカードですが、角丸加工でかわいらしさを演出。女性の心をつかみそうな感じです。

A4サイズのフライヤーでも、2カ所だけ角丸にするだけで、かなり個性が引き立ちますね。

A4サイズのフライヤーでも、2カ所だけ角丸にするだけで、かなり個性が引き立ちますね。

3. 特殊印刷を使う

箔押し、エンボス、UV印刷、ニス引き、コールドフォイルなど、特殊印刷の表現力で、通常のカラー印刷にはない個性を出すことができます。そのかわり、特殊印刷の分だけコストは高くなってしまいますので、デザイン制作の段階で、加工業者・デザイナーと入念に打ち合わせを
して、予算の範囲内で実現できるベストな表現やワークフローを検討すると良いでしょう。

ここではおそらくUV印刷を使っていると思われます。ロゴの部分のインキが厚盛りになっていて、独特の光沢もあります。

ここではおそらくUV印刷を使っていると思われます。ロゴの部分のインキが厚盛りになっていて、独特の光沢もあります。

ロゴの部分がエンボス加工で沈んでいるのが分かるでしょうか。思わず触って質感を確かめたくなります。

ロゴの部分がエンボス加工で沈んでいるのが分かるでしょうか。思わず触って質感を確かめたくなります。

4. ちょっと変わった紙を使う

普通のカラー印刷でも、ちょっと特殊な紙を使うと、個性の強いビジュアルになることがあります。最近は安価な通販印刷でも、特殊紙や高級紙をチョイスできるようになってきました。試行錯誤がうまくいくと、インパクト抜群のフライヤーになるかも?
但し、大量に印刷する際は、洋紙店、印刷所、デザイナーらと事前に打ち合わせを行うことをおすすめします。

メタリックな光沢をもつ紙にカラー印刷したフライヤー。光の角度によって、美しく輝いて人の目を引きつけます。

メタリックな光沢をもつ紙にカラー印刷したフライヤー。光の角度によって、美しく輝いて人の目を引きつけます。

(手前から)強烈な光沢のミラーケント、厚めでフライヤーにも使えるトレーシングペーパー、まるで鏡のようなスペシャリティーズGT(印刷通販「グラフィック」の紙見本帳より)・デザインとの相性によっては強烈なインパクトが出せるかも?

(手前から)強烈な光沢のミラーケント、厚めでフライヤーにも使えるトレーシングペーパー、まるで鏡のようなスペシャリティーズGT(印刷通販「グラフィック」の紙見本帳より)。デザインとの相性によっては強烈なインパクトが出せるかも?

ここでご紹介したのはほんの一例。フライヤーの個性を出す方法はまだまだたくさんあります。もしフライヤーのデザインに興味がわいてきたら、ギャラリーや美術館、カフェ、ライブハウスなど、フライヤーがたくさん置いてある場所をのぞいてみて下さい。それぞれのフライヤーが「どんな工夫で作られているんだろう?」と考えながら見るのも楽しいものです。


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佐藤勝

佐藤 勝Writer

ライター/編集者/何でも屋。Web、デザイン、映像、アート、観光などの記事執筆や、企業・団体のコンテンツ制作など、色々やらせていただいております。 INSPIでは、生活やビジネスに役立つものづくりの情報から、面白スポットやまちづくりまで、さまざまなテーマの記事をお届けします。
http://lamp-creative.com/

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