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作り方・コツ

Wordと家庭用プリンタでできる!CDジャケットの作り方

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先週、CD・DVDの印刷についての質問をいただきました。そこで今回は、CDジャケットの作り方についてのお話をしたいと思います。
Adobe illustrator などのグラフィックソフトを使ってしっかり作るのがプロなんでしょうが、今回はMicrosoft Wordと自宅のプリンタで簡単にCDジャケットをデザインする方法をご紹介します(音楽の他にも、写真館などで納品用のデータDVDをパッケージする際にも、参考にしていただけると思います)。


※この記事では、Microsoft Word for Mac 2011 / Windows版Word2013 を使用しています。

1. テンプレートを手に入れる
まず、新規文書で正確なCDジャケットサイズのフォーマットを作る必要があります。自分でサイズや枠を設定して作るのも良いのですが、Officeであらかじめ用意されている「テンプレート」を利用するとさらに手軽です。

Office公式サイトのオンラインテンプレートを探してみると、「データ バックアップ用 CD ケースのジャケット」があったので、これを選んでみました。A4用紙1枚でジャケットの前面と裏面の両方を出力できるので、効率が良さそうです。

Word用のテンプレート「データ バックアップ用 CD ケースのジャケット」をダウンロード。

Word用のテンプレート「データ バックアップ用 CD ケースのジャケット」をダウンロード。

「データ バックアップ用」という名前ですが、もちろんCDジャケットに作り変えてもいいわけです。

– – – – – – – –
※2016年10月05日追記:
2016年10月の時点で、このテンプレートはリンク切れになって入手できない状態です(当記事からのリンクも外させていただきました)。

現状、Wordで利用できるCDジャケットのテンプレートは、次の手順で入手できます。

まず、Wordのメニューの[ファイル]から[新規]を選択。
「オンライン テンプレートの検索」と表示された検索窓に「CD」と入力して検索します。
cdjkt_1001
(画像はWindows版Word2013 のものです)

何種類かのCDジャケットのテンプレートがヒットします。いずれも、CDケースの表面・裏面の両方をデザインできるものになっています。A4用紙1枚にプリントできるので、この後ご紹介する手順で作業可能です。

cdjkt_1002

検索でヒットしたCDジャケットのテンプレートの一つ、「音楽コレクションCDケースのジャケット」です。もし、テンプレートの絵柄や文字のレイアウトが自分のイメージに近いものであれば、そのまま利用しても良いでしょう。

– – – – – – – –

2. 画像を置き換える
テンプレートをダウンロードしたら、さっそく表紙のビジュアルを置き換えてみましょう。
先週の記事で、手作りアートブック「ZINE」を作りましたが、その作品の表紙と同じ写真を使って、共通の世界観でCDジャケットを作ることにします。

用意した画像をテンプレートに読み込んだところ。

用意した画像をテンプレートに読み込んだところ。

3. 画像のサイズと位置を合わせる
正方形に加工した画像を読み込んで、フォーマットに合うようサイズを調整します。
画像を選択して、左クリックメニューから「図の書式設定」を選択。「サイズ」の設定画面で一辺の長さをフォーマットと同じ122mmにします。

画像のサイズがフォーマットと同じになるよう、数値を入力。

画像のサイズがフォーマットと同じになるよう、数値を入力。

続いて、フォーマットの位置に写真を合わせます。
マウスを使った画像の移動では、分解能が低くてうまくフォーマットの線にぴったり来てくれません。そこで、画像とフォーマット枠を両方を選択(Macの場合はShiftを押しながらクリック)して、右クリックメニューで「整列」を選びます。
画像のズレている方向を確認し、「上揃え」「左揃え」などを選んで、画像が枠にぴったり重なるようにします。

読み込んだ画像のサイズを調整するため、「画像の書式設定」を選択。

読み込んだ画像のサイズを調整するため、「画像の書式設定」を選択。

4. 文字を乗せる
次に、タイトルやアーティスト名など、文字を乗せていきます。テンプレートに入っているテキストボックスの文字を、とりあえず打ち替えてみましたが、このままではボックスの白い枠が写真の上に乗ってしまいます。まず、テキストボックスを選択して「テキストボックスの書式設定」を開きます。

テキストボックスの下地を透明にするため、「テキストボックスの書式設定」を開く

テキストボックスの下地を透明にするため、「テキストボックスの書式設定」を開く

「塗りつぶし」設定画面で、「塗りつぶしなし」を選択。これで、ボックスが透明になります。あとは、文字を白色にして、サイズや書体を設定するだけですね。

「塗りつぶし」の設定画面

「塗りつぶし」の設定画面

文字の色やサイズ、書体を設定した状態。

文字の色やサイズ、書体を設定した状態。

これで前面のデザインが完成しました。

5. 裏面も同様に作る
次は裏面のデザインです。裏面はテンプレートと同じように、縦長の写真の横に曲名など情報を入れるレイアウトにしたいと思います。テンプレートに入っている画像を右クリックして「画像の変更」を選択。用意しておいた縦長の画像を読み込みます。

テンプレートにある画像を差し替えるため、「画像の変更」を選択。

テンプレートにある画像を差し替えるため、「画像の変更」を選択。

前面と同じ要領でテキストボックスを透明化して、曲名やバンドメンバー、発行元などの情報を入れて完成です。

前面と同じ要領でテキストボックスの書式を設定し直し、テキストを入力して完成。

前面と同じ要領でテキストボックスの書式を設定し直し、テキストを入力して完成。

前面、裏面のデザインが完成。

前面、裏面のデザインが完成。

6. 印刷してケースに装填
さっそく、プリントアウトしてみましょう。テンプレートの印刷設定はA4用紙サイズ。そのまま家庭用プリンタで出力し、カッターナイフで切り抜いて、プラスチックのCDケースに装填します。

完成したデザインをA4用紙に出力。

完成したデザインをA4用紙に出力。

出力紙から切り抜いたもの

出力紙から切り抜いたもの

裏面にあたる部分の折り目をつけ、プラスチックケースにあてはめているところ。サイズはぴったりです。

裏面にあたる部分の折り目をつけ、プラスチックケースにあてはめているところ。サイズはぴったりです。

7. 完成!
cdj015
サイズなど問題なく、オリジナルのCDケースが完成しました。画像の位置合わせなど、専用のグラフィックツールと比べると不便なところもありますが、Wordでも十分に制作できそうですね。

裏面もこの通り。

裏面もこの通り。

背中もいい感じになりました。

背中もいい感じになりました。

Officeの公式サイトにはたくさんのテンプレートがありますので、CD以外にも作ってみたいものがあったら、一度探してみると良いかも知れません。

Office 公式テンプレートのトップページ。

Office 公式テンプレートのトップページ

ただ、注意すべき点としては、
(1)制作したいメディアのサイズと、テンプレートのフォーマットのサイズが合っていることを必ず確認する
(2)印刷業者に出す場合は、Wordのデータだと対応できない場合があるので、事前に先方に確認する

といったところでしょうか。特に、印刷業者にやってもらうのはちょっと厳しいかも知れませんので、「自前で作る場合にオススメの方法」と考えていただいた方が良いかも知れません。

それにしても、CDジャケットのデザイン、やってみるとなかなか楽しいです。
「どんな音楽が入ってるんだろう?」と、想像力を刺激するような、世界観を演出する作業なんですね。
機会がありましたら、今度は「紙ジャケット」のデザインもやってみたいな、と思っています。


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佐藤勝

佐藤 勝Writer

ライター/編集者/何でも屋。Web、デザイン、映像、アート、観光などの記事執筆や、企業・団体のコンテンツ制作など、色々やらせていただいております。 INSPIでは、生活やビジネスに役立つものづくりの情報から、面白スポットやまちづくりまで、さまざまなテーマの記事をお届けします。
http://lamp-creative.com/

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